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京都会館


日本の近代建築の代表格の京都会館の理不尽な建て替え・改修が進められようとしている。9月2日に「京都会館を記録する会」というのに参加した。もちろん残したい意志を京都市に伝える会である。そこで京都会館は市民に開かれたホールで、そこに集う人たちの思いを優しく見守り、ドラマティックに演出する空間構成をもっている、設計者も利用と東山の景観とのつながりを意識して仕事を進めたにちがいない、という話を聞いた。吹奏楽の先生の話もよかった。コンクール時、荘厳な大きな柱のピロティの向こう、正面に見えるホールがそこに近づくほどに子どもたちの緊張を高めるが、演奏を終えて広場へでてくると東山への眺めが開け、気持ちを解きほぐしてくれたのだろう。最後はあの広場でヒューマンチェーン。

思えば私も昔、勤労者観劇サークルで、月一度ここで芝居を見ていた(本当は半分も見れてないが)。芝居の中身よりも、せわしない日常の中にあり、文化の香りするゆったりとした生活部分をもっていることの心地よさを月2000円で京都会館は味合わせてくれたことを思い出す。(ki)


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