サンマルコ広場から宿泊ホテルへ通じる道の一つです(写真下左)。広場から歩いてわずか2分のホテルで荷物を置き、一休みしてから再びサンマルコ広場へ。
この時にはもう午後8時を回っていたと思いますが、まだまだ明るい。広場の賑わいはこれからが本番です。
広場の周囲には有名なレストラン(リストランテ)がいくつもあり、ディナーの時間になると客席が広場まであふれ出てきて、お客はここでヴェネチアの歴史に取りかもまれながら食事をします。なんという贅沢。
さらに贅沢なのは、この美しい広場があふれるような音楽で満たされていることです。
写真は、クラリネット、バイオリン、コントラバス、ピアノ、そしてアコーデオンからなる5重奏団の演奏中。
これと同じような編成の楽団が三つ、それぞれ違うレストランに雇われて、腕前を競っているのです。もちろん演奏時間をずらしながら、ちょうど甲子園球場での応援合戦さながらの競演を繰り広げるのです。
不思議なことに、お客(特に観光客)は料理の味よりも彼らの音楽の出来栄えにつられてレストランを選んでいるようです。うまい下手よりも、どれだけ演奏に情熱が込められているかを聴き分けながら・・・。
でも一番この場を楽しんでいるのはきっとミュージシャンたちに違いない。 (吉)