top of page

 

小さな保育室(家庭的保育事業)

京都市に導入された家庭的保育事業。制度としての不十分な面もあるようですが、まったなしの待機児童がおられる状況のなか、きちんとした構えをもった社会福祉法人が保育士体制を整えて実施することは求められていることだと思います。

 

今回は、この家庭的保育事業制度にもとづいてマンションの一住戸を保育室に改装するお手伝いです。予算もきびしい中でしたが、打ち合わせをするほどに子どもの生活の場にふさわしい内容として盛り込むべきことがよりはっきりしてきます。

もともとコンクリートの直貼りの板床でしたが、その上に木の下地を組み桧板貼りとして、子どもが転んでも少しクッションが働くようにしました。また、保育室にふさわしい水回りへの改修、お昼寝中のタタミの間を通らないように裏動線の確保、などがコンセプトです。

小さな沐浴槽は、施工者の田中工務店さんとも細かい打ち合わせをし、FRP製の手づくり感のあるものをつくってもらいました。

 

竣工して半年して訪れましたが、入った瞬間になんとも落ち着いた雰囲気にほっこりします。0歳から2歳までの5人の子どもたちと保育士さんたち。おやつのあと0歳児の子どもの落ち着いた夕方の時間を確保することも合わせて、大きい子どもたちは楽しみなお散歩に出かけていきました。

保育制度が大きな転換点を迎えようとしているとき、いろいろな話を聞かせていただき、われわれも大変勉強になりました。

 京都市 2014年

bottom of page